都議選告示前の6月のある日、
「首都決戦」の象徴的な選挙区である千代田区の
自民・都民ファースト、各候補者の取材をしようと、
両陣営に行きました。
自民の事務所は大通り沿い、人目にもつく場所にある一方、
都民ファーストは裏通りの人通りもまばらな場所。
事務所にいる人数も、自民は十数人いるだろうと思われたのに対し、
都民ファーストはたった二人。
突撃だったので、どちらも活動中で、候補者は不在でしたが、
選挙特番にでることはすでに決まっていたので、
そんな話を含めながら、事務所の人としばらく会話を交わし、
「また来ますね」と名刺を置いて帰ってきました。
その後、事務所を出て5分位経ったところで電話があったのが、
都民ファーストの候補者であった、樋口たかあき氏でした。
「わざわざお訪ねいただいたのに、不在ですみません」と。
その話ぶりだけでも、「彼は行ける!」と確信したのでした。
その後、どうしても一度会っておきたかったので、告示後、
それぞれの事務所に、いつ、何時ごろ、どこにいけば会えるか
問い合わせたものの、
きちんと丁寧に対応してくださったのは、樋口さんの方で、街頭の途中で落ち合える場所を教えていただきました。
結局、中村彩さんとは、街頭演説は聴いたものの、会話を交わす状況は生まれなかった
のです。
私はお二人とも面識はありませんでした。
また事務所の人も、私を一目見て、どんなことをしているのか
ご存知だったわけではありません。
しかも、私は千代田区の有権者でもありません。
それでも、樋口事務所からはその必死さと謙虚さが伝わったことは事実です。
全ての事務所が、候補者が、この構図に当てはまるということではないのですが、
こんなところに、自民党は組織としてがんじがらめの「おごり」が表れていたとも言えると思っています。
「ドン」は引退し、27歳の若い女性に代えても、都民を見る目は同じということなのです。
国政での自民党への批判票とも言われていますが、
現職の自民党の都議自身も、人によりますが、まじめに選挙対応してこなかった、
そもそも都議の仕事とは何かを真剣に考えなかった、
その「ゆるみ」「たるみ」があったことも事実です。
さて、都民ファーストは、大量の新人議員を創出することになりました。
それはそれで心配があります。
臨時都議会は8月1日だそうですので、それまで約1か月、猛勉強をしてほしいです。
特に議会改革の先例を学ぶことをおススメしたいと思います。
小池知事が望んでおられる議員提案条例を提出できるようになるためには、
何が必要なのか、
それをしっかり学んでほしいと思っています。
都民ファ―ストには、政党として、議員を育てる責務を負っていることも
自覚してほしいと思っています。